ボックスのサンプル

14シーズン入れ替え戦直前リレー 宮村 壮


『二部昇格にかける2つの想い』

初めまして。
塾高ラクロス部、トップチームの学生コーチを務めております慶大4年の宮村壮と申します。
二部入れ替え戦が5日後に迫ってまいりました。
この場を借りて二部昇格にかける2つの想いを書かせていただきます。



1つ目、「証明」に対する想い。

私は今年で塾高ラクロス部の学生コーチは5年目になります。
学生コーチは私が大学1年の頃、数名の仲間たちと始めました。
日々の指導の甲斐あってか、ここ数年で塾高ラクロス部は組織的にも技術的にも、
数年前より飛躍的に進化したと自負しています。


ただ、塾高ラクロス部の体制を強化してきた上で、大きな心残りがあります。

それは、私たちは唯の一度も結果を出していないということ。

サマーで負け、ウィンターで負け、あすなろカップで負け、リーグ戦で負けてきました。

学生コーチ体制が始まって以来、目標を達成できたことはどのチームも一度もありません。
いくら口で「塾高ラクロス部は変わった」と自負しても、結果が伴わなければ誰も信じません。


そして無念のまま、四年間コーチ活動を共に過ごした仲間たちは卒業に伴い学生コーチを引退していきました。
もう、学生コーチ陣のこれまでの努力が正しかったと証明できる人間は、自分しかいない。

彼らの分まで、最後の最後に結果を出す。
それが私の、本年度コーチ活動を続けるに至った理由です。



2つ目、「チーム」に対する想い。

先週末に行われたプレーオフ、大雨の中で勝利を勝ち取り、
二部入れ替え戦への切符を勝ち取ることができました。

試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、

フィールド上には雨でびちゃびちゃになりながら喜びを爆発させている10人の選手の姿が。

そして、後ろを振り向けば、涙を流しながら抱き合ってるベンチメンバー。

前を見れば歓声でもう訳のわからないことになっている応援席。

「良かった…良かった」と号泣する選手たち。


そんな選手たちの姿を見た瞬間、自分でも何が何だかわからなくなるほど、
これまでの人生の中では感じたことのない種類の喜びを感じました。


思えば一年間の間、
主将の一瀬には何度も怒りつけ、
副将の川崎の無責任なプレーに呆れ「お前のせいで負けるよ」と厳しい声をかけた時期もありました。
リーグ戦直前の大事なMTGを気持ち半分で実行させた幹部陣にはMTG後に罵倒を浴びせ、
何度言っても返事の一つもできない選手や
部停になってチームに迷惑をかけてる選手たちにはかける声すら見当たりませんでした。

本当に手がかかるし、当たり前のことができないし、
何度ももうこんなチームもう教えたくないと投げ出しそうになりました。


それでも彼らは、自分たちなりにダメなところを改善しようと努力し続け、困難を乗り越え、
最後にはこうしてチームを四年ぶりに入れ替え戦の舞台まで連れてきてくれました。

本当に誇らしい後輩達です。


これまでの四年間とか、証明とか、責任とか、そんなバックグラウンドもさることながら、
そんな難しいことよりも単純に彼らを勝たせてあげたい。
これだけ頑張ってきた選手たちに、二部の景色を見せてあげたい。
そして最後には一緒にその瞬間を喜びたい。

なんだかんだいってもこのチームが好きだから、このチームで、このメンバーと勝った姿を実現させたい。

そんなシンプルな理由が、「今」の自分の最大のモチベーションです。



二部入れ替え戦はとうとう五日後。
とてつもなく時間がかかってしまいましたが、ようやくここまで来れた、という気持ちです。

コーチという立場上、プレーで点を取ったり守ったりすることは出来ませんが、
信頼できる選手たちの背中を押してフィールドへ送り出すことができます。
そして最後には彼らが、必ずやってくれると心の底から信じています。


長くて拙い文章、最後まで読んでくださりありがとうございました。

絶対二部昇格
All Out